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「ボジョレー・ヌーヴォー」の解禁のニュースが毎年話題になりますよね

 

でもそもそも「ボジョレー・ヌーヴォー」ってなんなのか。なにが他のワインと違うのかよく知らない人も多いはず

 

大学のドイツ語の教授がその辺をわかりやすく解説してくれたので、紹介します

 

「ボジョレー・ヌーヴォー」とは?

フランスのブルゴーニュ地方ボジョレー地区で作られるワインで、その年に収穫したぶどうを使った新酒のことです。

「ボジョレー」は作られる地区、「ヌーヴォー」は新酒という意味です。

 

シャンパンがシャンパーニュ地方で作られたものを指すのと一緒ですね。

 

注目するべきは新酒の部分でして、ここがボジョレー・ヌーヴォー最大の特徴でもあります。

 

ボジョレー・ヌーヴォーって他のワインと何が違うの?

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ワインは基本的に熟成させるとおいしくなります。

ワインにはいろいろなタイプがあるんですが、基本的には醸造期間が長くなればより熟成されていき味に深みが増します。

 

古い年代のワインの方が好まれるのはこのためです。

しかし、ボジョレー・ヌーヴォーは、その年に採れたぶどうを使い、醸造期間はわずか数週間...

 

こんなので、おいしいワインが作れるのか...

と思いますよね

 

ボジョレー・ヌーヴォーがすごいのはただの新酒ではない点なんです。

普通の方法で作ったのでは長く熟成されたワインに味で勝てません。そこで短期間で熟成させるために別の醸造方法で作られています。

具体的には炭酸ガスを注入する急速発酵技術というものを使ったものなのですが...

 

とにかく短期間に熟成させることに特化した方法で作られているんです

だから、短期間での醸造なのにボジョレー・ヌーヴォーはおいしい

長い期間醸造したほうがおいしくなるといった常識に挑戦したワイン。それがボジョレー・ヌーヴォーなんです。

 

ボジョレー・ヌーヴォーは本来、試飲酒

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なぜ短期間で熟成させるのか不思議じゃありませんか?

長く熟成させればいいのに...

 

ワインの性質上、味はその年のぶどうの出来に左右されます。

 

先ほどワインは古いものの方が好まれると言いましたが、実際は古ければいいというものでもありません。

その年のぶどうの出来によって値段が変わります。

ぶどうの出来がいい年のワインはおいしく、値段も高くなります。

 

そのぶどうの出来を見定めるためにボジョレー・ヌーヴォーという短期間でも飲めるワインが開発されたんです。

つまり、その年のワインの出来の指標となるのがボジョレー・ヌーヴォー。

だから短期間に醸造して特殊な方法で作っています。

 

ボジョレー・ヌーヴォーでドヤ顔したいなら早さにこだわれ

ボジョレー・ヌーヴォーは短期間にこだわったワインだということはわかっていただけたと思います。

 

ですので、 バーでボジョレー・ヌーヴォーを語りたかったら解禁した週がベストだそう。(ドイツ語教授の個人的な意見)

「今年のぶどうは期待できる」とかドヤ顔で言うのがカッコいいみたいです。

とにかく早さにこだわるべきで、解禁の2か月後にボジョレー・ヌーヴォーを買って飲むのはナンセンスみたいですね。

それだったら熟成されたワイン飲んだ方がいいみたいです。

 

早さにこだわって作られたワインを早さにこだわって飲むのが通!!

 

ボジョレー・ヌーヴォーは早さがウリでおいしさがウリじゃないよ

実はボジョレー・ヌーヴォーは特別おいしいわけでもないんです。

短期熟成のために違った醸造方法で作られてはいるものの、やはり長期間熟成されたワインにまさることはないようです。

 

なぜか特別おいしいイメージもありますが、これはボジョレー・ヌーヴォー解禁時に出るキャッチコピーのせいです。

 

キャッチコピーをご紹介

1995年「ここ数年で一番出来が良い」
1996年「10年に1度の逸品」
1997年「まろやかで濃厚。近年まれにみるワインの出来で過去10年間でトップクラス」
1998年「例年のようにおいしく、フレッシュな口当たり」
1999年「1000年代最後の新酒ワインは近年にない出来」
2000年「今世紀最後の新酒ワインは色鮮やか、甘みがある味」
2001年「ここ10年で最もいい出来栄え」
2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄えで1995年以来の出来」
2003年「110年ぶりの当たり年」
2004年「香りが強く中々の出来栄え」
2005年「タフな03年とはまた違い、本来の軽さを備え、これぞ『ザ・ヌーボー』」
2006年「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」
2007年「柔らかく果実味豊かで上質な味わい」
2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
2009年「過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来」
2010年「2009年と同等の出来」
2011年「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」
2012年「ボジョレー史上最悪の不作」
2013年「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」
2014年「2009年の50年に一度のできを超える味わい」
2015年「今世紀で最高の出来」

 

 

そして2016年は

「エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい 」

とのこと

 

いや、なんだこれ。

参考にならなさ過ぎる...

2012年最高に気になるけど!!今日一番気になってるけど。

 

キャッチコピーに惑わされず、今年のぶどうの出来を自分の舌で確かめるっていうのが本来のボジョレー・ヌーヴォーの楽しみ方です。

 

まとめ

ボジョレー・ヌーヴォーは新酒であり、短期間用の方法で作られます。

短期間で作られている故、軽い飲み口で熟成されたワインとは違った味わいです。年代ものもワインと比べておいしくないというのはナンセンスですのでご注意を

 

バーでドヤ顔で語りたいなら今年はもう遅いかも。

2017年は予約して絶対ドヤ顔で「ぶどうの出来がよくないな」って言ってみよう

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